彬義ワールド 公園 大人篇32
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2016.11/26 (Sat)

公園 大人篇32

Part.32

護が見つけた湖畔のカフェは景色が素晴らしい。
古民家のカフェは靴を脱いで上がり、案内されて木の廊下を渡る。
半個室の窓際に掘りごたつが設置されていた。
炬燵布団をめくると檜の良い香りがした。
ほんのりとした温かさが心地いい。

紅葉した木々が湖面に映り華々しく秋を感じさせ見事だ。
窓際の席で和を取り入れたカフェメニューを楽しむ。

護は帰りの車中は、寝まいと抵抗空しく眠りに落ちていた。
高速を降りて、すぐに護は目覚める。
体感するスピードに反応してのことだった。
街中の風景に至極残念そうだ。
「もっと遠出したいわ。」
帰宅することに残念そうだ。
それでももう帰宅したら課題を始めなければならない。
月曜日までが期限の課題を考えればこれくらいが限度になる。
「息抜きに一泊で出かけるのもいいな」
加賀は古民家での時間が気に入ってすんなりと言葉が出た。
「そりゃええ話しや、乗った!」
これからの課題で憂鬱になっていた護は途端に明るくなり嬉しそうにはしゃぐ。

護の課題がクリアできれば、加賀は日程が会社に差し支えなければ遠出は問題ない。

帰宅すると護は休まずピアノに向かう。
自主的な勉強だけに護は寝食を忘れるほど熱心だ。
夕食は加賀が作ったサンドイッチを護の机に置いた。
加賀はそれが夕食では物足りなく、スコッチのオンザロックを飲みながら、焼きそばを作った。
護は課題に詰まると、突然動けなくなる。
そんな時に聞いても何も入らないと言うが。
水分も取らないので、加賀は心配でまずドリンクを用意した。
机の上にあれば半ば無意識か飲んでくれる。
摘まめるものを用意すれば、それも食べる。

それで加賀が作れる簡単な食材が必要となった。
スーパーで買い物して来たら、それを見た護に冷蔵庫のメモ用紙を使ってくれとわれた。
というか護は加賀に無理を言って来てもらっているという自覚があり、何もしなくて良い、居てくれるだけで良いというスタンスだ。
それでは加賀がどうにも居たたまれず、軽食を作るくらいはしたいと申し出ていた。
営業に向かない営業マンの給与は基本給のみの侘しさで、きっと嫁も貰えず一人暮らしだろうと人生設計ができた加賀は一通りの家事をできるようにマスターしていた。
1人分の食材は無駄が多く、現役の今は定食屋使いも多かったが、料理はなるべくできるように考えていた。
2人になると無駄な食材も減り、調理しやすい。

冷蔵庫のメモに食材のリクエストを入れておくと、きちんと用意された。
加賀は手軽に食べられるものを用意するようにしていた。

強いソースの香りに護は我に返る。
「なに」
キッチンの加賀に向かい尋ねる。
「焼きそば」
加賀はフライパンを振りながら答えた。
「俺も食べたい」
匂いに食欲を刺激される。
食べてみたい。
「一人前入るか?」
「無理や、一口でええ」
「わかった。」
出来上がった焼きぞばを二皿に分ける。
具材たっぷりだし、カフェの食事が遅めだから、これで充分だろう。
箸を置くと、フォークが欲しいと頼まれた。
「うまい。ソース味がねぇ」
護は初めて焼きそばを食べるような口ぶりだ。
加賀は護がそんな口調で誉めてるだけだろうと苦笑する。
「誰が作っても焼きそばは焼きそばだよ」
「そうなん」
くりくりと瞳を揺らめかせて護は明るい。
「ごちそうさん、ありがとな まだまだ頑張らんと」
護は両手を合わせて加賀に礼を言い、机に向かう。
「頑張れ」
ずっと頑張ってる護はひたすら続けるしかない。
加賀は食器を片付ける。

12/4


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